一粒万倍日とは?
皆さんは、一粒万倍日という言葉をご存知でしょうか?
読み方は “いちりゅうまんばいび” または “いちりゅうまんばいにち” と読みます。
最近、色んなお店で「一粒万倍日」ののぼりが立っているのを見かけたり、宝くじを買うのに「一粒万倍日」に買う人が多かったりと、とても縁起の良い言葉として知られるようになりました。
私たちは、吉日であっても気にせずに過ごすことが多くないですか?
それは吉日があることを知らなかったり、言葉は知っていてもその意味や由来に触れた経験がないからだと思います。縁起の良い日や吉日として見聞きするようになりましたが、その言葉の意味や由来までは知らないものです。
一粒万倍日とは、一粒の籾が万倍にも実り立派な稲穂になるという意味があり、何かを始めるのに良い日とされている吉日のことです。
「一粒万倍日」を知って、日常に取り入れることで日々をより楽しく過ごしましょう。
日本生まれの「一粒万倍日」の由来と意味
「一粒万倍日」の由来は日本独自のものではないかと言われています。
しかし、由来や起源について正確な記述はなされていないのが現実のようです。
それならば、「一粒万倍日」は、日本ではなく中国で生まれたのでは?
と思ってしまいますが、中国には一粒万倍日という撰日(=選日)はないそうです。※撰日(=選日)とは、暦注上において干支の組み合わせによってその日の吉凶を占う物。ウィキペディア(Wikipedia)より
奈良時代から室町中期くらいまで中国の暦である宣明暦を使い続けていて「一粒万倍日」が記載されたと言われています。宣明暦が使い始められたのは862年とされているので、794年から鎌倉幕府が成立した1185年まで続いた平安時代にあたります。
飛鳥時代から明治時代初期まで置かれたとされる陰陽寮(おんみょうりょう)は設置された初期は天文観測や暦を作成する専門家集団だったようですが、平安時代になると疫病を流行らせるとされた鬼の退治や、先祖や神をお祭りする祭祀(さいし)も担当していました。
暦を作成する業務も任されていた陰陽寮(おんみょうりょう)であれば、日本独自の撰日(=選日)を作ることが出来たと考えられます。
古来の日本人が農耕中心だったころ、農民の一番の願いは一粒の籾(もみ)が、元気に育ち万倍の稲穂になる「五穀豊穣」です。小さな籾(もみ)が時間とともに劇的に増えて行くことを表していることから、一粒万倍日はその日に始めたことが、大きな万倍の実りとなる最適な日とされています。
そのような願いを込めて作られたのが「一粒万倍日」のように感じます。
一粒万倍日にやるとよいこと
一粒万倍日とは、「一粒の籾(もみ)をまけば、万倍の籾を持った稲穂になる」という意味があり、自分の行動が万倍になって返ってくると言われる縁起の良い吉日で知られています。
何かを始めるのに最適な日とされているので、開店や開業、宝くじの購入、新しいことを始める時に良い日のようです。
それと同時に過去に途中で諦めてしまったことや、自信が持てず挑戦できなかったことまたは、決断できずに先送りしてしまったことなどの再挑戦にも良い日になるようです。
具体的な例として、次のようなことが良いようです。
金運アップにつながること
- 財布を新調する
- 宝くじを買う
- 投資をする
- 銀行口座を開設する
- お金を貯める
仕事や勉強につながること
- 新しい仕事を始める
- 資格の勉強を始める
- スキルアップの勉強をする
- 仕事のプロジェクトを始める
人間関係や健康につながること
- 新しい人と出会う
- 恋人や配偶者と結婚する
- 友達や家族と仲直りする
- 健康診断を受ける
その他のことにつながること
- 引っ越しをする
- 旅行をする
- 趣味を始める
- 神社への参拝やポジティブな願い事
将来の目標やお金に関すること、新しいスタートやチャレンジには、とっても縁起の良い日とされています。
何かを始める時に、吉日に始めると自分自身が受け取る印象や記憶に残りやすく良い感覚で取り組めたり、ポジティブにもなりやすいように思います。
一粒万倍日は、縁起の良い日として、古くから多くの人々に親しまれています。
この日に何かを始めたり、目標を掲げたりすることで、あなたの運気がアップするかもしれません。始めたことや購入したものが大きな成果につがることを期待して一歩を踏み出してみましょう。
一粒万倍日にしてはいけないこと
一粒万倍日は、良いことが万倍になって返ってくる日ですが、逆の考え方をすると悪いことも万倍になってしまうような気になってしまいますよね。
では、一粒万倍日に避けた方が良いことには、どんなことがあるのでしょう。
具体的には以下のことには気を付けた方が良いと言われています。
- お金やものを借りる
- 嘘をついたり、人を傷つけたりすること
- マイナス思考になる
- 不成就日と重なる日
どれも、多くは普段から気を付けた方が良い項目のようです。特に個人間のお金の貸し借りは吉日であってもなくても気を付けないと人間関係を悪化させることにつながりますし、嘘ついたり人を傷つけることは良いことではありませんよね。
また、マイナス思考は自分自身を責めたり傷つけたりしてしまうことにもなりかねません。
ご自身の行動や言動を注意したり気を付けたりすることは大切なことですが、必要以上に自分を責めたり、相手を悪く思うことは良い結果に繋がりにくくなったりします。
不成就日(ふじょうじゅび・ふじょうじゅにちと読みます)とは、何事も上手く行かない日とされている凶日のひとつです。
凶日と吉日が重なると、なんらか凶日の影響をうけることもあるとされていますので、もし避けられるのでは不成就はさけて吉日に行動されると気持ちの上でも良いでしょう。
とは言え、近年では凶日を気にしない方も増えています。特に年齢が若い若年層の皆さんは吉日は意識するけども、凶日は気にしないとされる方もとても多くなりました。
吉日であっても凶日であってもポジィティブな気持ちを持っていることが大切と聞いてなるほどと納得する部分でもあります。
大切なことは、普段から控えておいた方が良いこと、気を付けるべきことは吉日でも凶日でも同じと考えれば良いです。